投資法人で資産運用

個人投資家を卒業して「投資法人」に変身です。個人増税・法人減税の流れのなかで資産形成から継承までを考えるブログ。主な投資先は米国ETF。

【1-5】税制上、法人が有利なわけ

 

TAXバトル

企業と国家、力関係で言えば、どちっちのほうが強いのだろうか?

国家のほうが強大であったのは一昔前の話で、近年のグローバル経済のなかでは、グローバル企業が国家を凌ぐほど大きくなってしまっているのが現状です。

企業が大きく成長するということは、同時に雇用を生み出し、巡り巡ってGDPの押し上げにつながり、大変喜ばしいこと。

なんですが!!

 

グロバール化による企業の活動エリアの拡大に伴い、税問題までもが国境を越えてグローバル化しています。

その最たる企業が、アップル・グーグル・アマゾンを筆頭にした巨大IT企業であり、彼らの合法的な節税策とは一体どんなものなのでしょうか。

 

企業とすれば少しでも税負担を減らしたいと思うのは当然のこと。

国家とすれば何とか少しでも税金を集めたいと思うのも、これまた当然のこと。

国家という枠の中で、国家主導のもとお互いに折り合いをつけて法人税率を決め、上手くやってこれたのは国家の力が勝っていたときの話。

 

しかし、いまや企業は、経済活動や税負担の都合で国を選ぶことさえ可能な時代です。

それに拍車を掛けているの経済規模の小さな国々です。

代表的なのが「アイルランド」「ルクセンブルク」で、租税回避地として有名です。

独自の税制をつくって、企業や富裕層の税負担を減らして、熱心に誘致しています。

アップルは、アイルランドに子会社を複数設立して、さらにその間に他国の法人を挟み、利益を集約するという極めて巧妙な節税策を講じています。

グーグルも同様に、巨額の利益を生む特許や商標の知的財産を、アイルランドの子会社に利益を集約させています。

 

これらはすべて合法です。

合法なんだから、同じようにやり始めるライバル企業がどんどん現れるのが自然の流れであり、節税競争へと発展していく恐れがあります。

行き過ぎた節税により痛手を被るのは、本来税金を納めてもらうはずであった国家です。

しかし、IT技術がこれだけ発展しまった世の中では、国家が起業を縛り付けておくことは不可能です。

グーグルの場合、売り上げの大半は特許や知的財産といった「無形」であるため、登記問題だけをクリアしてしまえば良いだけなので、国家に縛られることない高い機動力を持ち合わせてしまっています。

 

 

法人を奪い合う時代

こうした状況が世界全域で横行すると、どうなることが想定されますでしょうか?

まず、大国も法人税率の引き下げを目指すようになってきます。

それが今回の「トランプ減税」に結びついている一因ですね。

日本政府も、法人税の減税を段階的に実施していく方向性のようですし、世界的な法人税率の引き下げブームはこれからもまだまだ続くことでしょう。

 

つまり、このTAXバトルの勝敗は、逃げることのできる者(企業)が勝者ということになります。

では、敗者は国家なのか、といえばそうではありません。

敗者はその国家の中に住んでいる国民(個人)です。

本来納めてもらうはずであった税金が徴収できないのだから、誰かが負担しないと国家は維持できません。

そうなると、企業とは違い、逃げることのできない国民というのは、より重い課税を強いられる敗者ということになります。

 

税制上、私の投資法人も例外なく引き下げの対象となりますので大変嬉しい限りです。

法人税率の引き下げで減少する税金分は、国債発行で賄うか、国民(個人)から取り立てるしか方法はありません。

前者はもう限界に近い状態ですので、後者がより厳しくなることは想像に難しくないです。

 

 

金融所得税20%→25%→40%

税金はお金のあるところからしか徴収できません。

財務省の官僚たちは、早くも2019年度の税制改正に目を向け始めています。

次なる増税項目として噂されているのが、株式の配当や売買にかかる金融所得課税の増税です。現在の20%(※別途、復興特別所得税)から25%に増税すれば、2500億円の財源が確保される見込みのようです。

『家計の安定的な資産形成を支援するとともに税負担の垂直的な公平性等を確保する観点から、関連する各種制度のあり方を含め、諸外国の制度や市場への影響も踏まえつつ総合的には検討する』

※2018年税制大綱

金融所得に対する課税のあり方について上記のように記述されています。

これは明らかに今後の税率引き上げへの布石であると考えるべきではないでしょうか?

顧問税理士に確認したところ、確実なことは言えないが、こういう議論が表に出ると、2年後ぐらいにほぼ100%そうなるみたいです。

 

特に、株式などの金融資産を多く保有する高所得者の税負担率は、累進税率が適応されない仕組み(分離課税であるため、譲渡益が多いほど実質税率が低下する傾向である現在の定率20%(別途、復興特別税)から25%に改定されるのはもう時間の問題です。

 

金融資産を保有する人を限定にした金融所得税における、たった5%増税だけ日本の財政が好転するはずはありません。

25%の次は、30%でしょう。

長い先々を見据えれば40%だって十分に考えられます。

個人投資家にとってはどんどん厳しい環境になることは間違えないと言えます。

 

おそらく多くの個人投資家は今までのスタイルを根本的に見直すときがやってくると思われます。

25%に増税で「投資法人を考える」ことでしょう。

30%に増税で「本格的に投資法人の設立に踏み切る」ことでしょう。

 

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投資法人というのは、税率が上がるのであれば、その分だけ経費を上手にコントロールするだけで、あっさりと交わすことができます。

さらに、法人税の繰越欠損金(赤字)も10年で、すでに個人の3年よりも3倍以上も優遇されています。

つまり規模の違いだけであって、やってることはアップルやグーグルと同じで、すべて合法なのです。

 

 

銘柄よりも「税金」を意識する

これから資産を築こうとしている人にとっても、すでにある資産の防御力を向上させたい人にとっても、意識しないといけないのは「銘柄」ではなく「税金」です。

 

「雪だるま式の配当金再投資で億り人」

「複利効果で資産形成」

「早期リタイアで配当金生活」

 

などを夢見る人は大勢いますが、なぜか投資法人を設立する人は極めて少ないです。

いずれも配当金が支払われることを前提しているので、確実に課税されます。

そして今では特定口座が一般的ですから、ほぼ自動的に金融所得税が徴収されてしまうはずです

 

30年後も税率20%のままであれば問題ないですが、40%になってしまったら、どうなんでしょうか??

目標達成までの道のりが遠のくばかりか、達成後の配当金生活まで支障をきたす可能性もあります。

設計そのものを見直さないといけな事態に成りかねないようであれば、それは一大事です。

 

金融所得税率 「1億円の米国株式」「8%配当」の金融資産という前提だと
税率20% 800万円の配当 × 20% = 税引き640万円
税率30% 800万円の配当 × 30% = 税引き560万円
税率40% 800万円の配当 × 40% = 税引き480万円

 
上記例でいえば、税率の違いだけで、1年間で最大160万円も手取り金額が減ってしまうのは痛いです。

でも、これはあくまでも個人の場合です。

先に述べた通り、法人の場合は、経費を上手にコントロールすれば問題なくやり過ごせます。

例えばですが、

・自分がサラリーマンであれば、家族のだれかを社員にして報酬を支払ってもよいです。

・中小企業倒産防止共済、小規模企業共済、生前退職金の準備として生命保険に加入して経費計上してもよいです。

などなど。

普段の生活の中なかで何気なく支払っている固定費(家賃・通信費・交際費・車両費)は年間いくらですか?

そういった消費をそのまま経費として計上するすれば良いのです。

【 納税額 = 配当800万円 - 経費●●万円 × 税率 】 

どの程度、経費として計上できるか税理士に相談して決めると良いでしょう。

 

先々の将来、私のように40%時代も十分あり得ると考えている人もいれば、そうでない人もいるはずです。

この辺りは人によって意見が分かれるところでしょうが、変わらないのは、税金はお金のあるところからしか徴収できないという事実です。

 

さて、1億円の金融資産は「お金のあるところ」でしょうか?

それとも「お金のないところ」でしょうか?


自分だけのライフ設計、税金を意識してもう一度考え直す良い機会にしてみてください。

 


~最後までお読みいただきましてありがとうございました~